リウマチ・膠原病内科
今月の外来担当医表
特色
全身性自己免疫疾患である膠原病、関節リウマチの診療を行っております。外来における延来院患者数は、令和3年度が2,370名、令和4年度が2,381名でした。令和5年10月に常勤医が着任したことにより、外来予約枠が拡充され入院診療も可能となりました。令和6年度からはさらに医師が増員となり、より高度な診療を万全の体制で提供しております。
診療内容
リウマチ・膠原病内科で診療している代表的な疾患は以下の通りです。
関節リウマチ
関節リウマチは、本邦においても患者さんが多い“common disease”であり、当科の外来でも約半数が関節リウマチの患者さんです。
関節リウマチの治療は、過去20年間で飛躍的に進歩しました。これほど治療法が変化した疾患は、他の領域にはあまり例がありません。その進歩がもたらされた最大の要因は、画期的な治療薬の登場です。生物学的製剤やJAK阻害薬といった素晴らしい治療効果を期待できる薬剤が次々と開発され、それに伴い治療戦略も洗練されていきました。当科では、最新の治療薬も含めた幅広い選択肢の中から治療法を提示することができます。
しかし一方で、「最新の治療薬」がそのまま「最良の治療法」となるわけではない点には注意が必要です。同じ診断名であっても病状は様々であり、さらに患者さんの年齢や併存症、社会的背景などの影響も十分に考慮し、何が最良となるのかを考える必要があります。
以下の文言は、日本リウマチ学会のホームページからの引用となります。
『医療を取り巻く環境には、どのような変化がみられるでしょうか?何よりもまず、「医師から患者へ」という一方的な関係ではなく、「医師をふくめた医療従事者が、患者さんを含めてその患者さんに合った治療方針を見出していく」という関係に変わりました。』
ある患者さんにとっての最良の治療法を選択するためには、まさにそのような相互的なコミュニケーションが必要不可欠であります。ぜひ一緒に考えましょう。
指定難病について
難病は、長期の療養を必要とすることで患者さんに大きな経済的負担を強いる場合があります。「指定難病」とは、国が「難病の患者に対する医療等に関する法律」に定められている基準に基づいて医療費助成制度の対象としている難病のことです。指定難病の要件は、①患者数が本邦において一定の人数(人口の0.1%程度)に達しないこと、②客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること、であり、膠原病の多くはそれに該当します。ただし関節リウマチは①の要件を満たさないため指定難病には該当しません。
指定難病の診断には特別な検査が必要となる場合がありますが、必要に応じて他科・他施設とも連携し的確な診療を進めて参ります。また、特に初期の治療については入院が必要になる場合がございます。疾患の希少性から、診断を受けてもなかなかイメージすることが難しい場合もあるかと思います。しかし、相互的なコミュニケーションのもとで治療方針を決めていくためには、疾患についてご理解いただくことがどうしても必要となります。そのために言葉を尽くして説明させていただくことが我々医療従事者の役割と考えております。ぜひ、なんでもご質問ください。
医師紹介
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主任部長萩原 晋也
出身大学(卒業年)
- 獨協医科大学 (平成19年卒)
認定資格等
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医
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部長田渕 大貴
出身大学(卒業年)
- 東京医科大学 (平成29年)
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非常勤住田 孝之
出身大学(卒業年)
- 千葉大学 (昭和54年卒)
専門領域
- 内科学
- リウマチ
- 膠原病
- 免疫学
- 分子生物学
認定資格等
- 日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医
- 筑波大学 名誉教授・客員教授
- 日本リウマチ財団 登録医
- 医学博士