放射線技術科 CT
放射線技術科では、患者様が気持ちよく検査を受けていただけるよう日々努力しています。
また、診断価値の高い画像の提供と医療被ばく低減のために、日々の研修、勉強に励んでいます。
CT検査
CT検査とは、日本語ではコンピューター断層撮影といいます。
X線を照射して透過したX線の分布を、コンピューターで計算し画像化する検査です。
大きく分けて、造影剤を使用する造影CTと造影剤を使用しない単純CTに分けられます。
当院のCT装置は2台あり、どちらもマルチスライスCTと呼ばれるもので、通常のCT装置と比較して撮影時間が短くなり、広い範囲をより細かく撮影できるようになりました。
単純CTについて
造影剤等薬剤を使用しないで撮影を行います。頭部や胸腹部を撮影することが多いです。また、骨折等の状態を確認するのにレントゲン写真で分かりにくい場合は、骨の3DCTを撮影することもあります(画像は左から 肺、頭部、骨3D)造影CTについて
造影剤という薬を注射してから撮影を行います。撮影する部位や方法の違いで、何回か撮影することがあります。また、血管の3D撮影も行います。通常は、単純CTを撮影したあと造影剤を注射して造影CTを行いますが、造影CTのみの場合もあります。
造影剤が入ると血管や腫瘍などがはっきりと写るようになります。特殊検査として大腸CTと心臓CTがあります。
大腸CT
大腸CT検査は内視鏡を用いないため苦痛は少なく、CTによって内視鏡と同じような画像を作成することが出来ます。この検査は大腸病変(大腸腫瘍)を発見する最新の検査法です。
○で囲まれたところに単純画像ではわかりませんが、造影剤が入ると白く映ります。
心臓CT
心臓は常に体中に血液を送るため動いています。通常のCT検査のときは動きを抑制するために呼吸をしばらく停止している間に撮影をします。しかし、誰もが知っている通り、心臓は止めることができません。
そこで、心電図をつけ、心臓の動きに合わせてCTを撮影します。このことを心電同期といいます。
大腸CTと同じように造影剤を速く注入して、心臓に造影剤が到達した時から心電同期により撮影をします。撮影自体は10~15秒くらいで終わりますが、準備等があり検査時間は長めの30分くらいかかります。心臓に酸素や栄養を送る冠動脈と呼ばれる血管に異常がないかをみるための検査です。冠動脈が狭窄したり閉塞したりすると、心臓に十分な血液が送られなくなることがあり、狭心症や心筋梗塞などの病気が起こります。心臓CT検査により、造影剤を用いて大切な冠動脈の状態をみることができます。
脈拍が速い方、不整脈のある方はうまく撮影できないことがあります。脈拍が速い方の場合、薬を使って脈拍をゆっくりにして撮影することがあります。
(画像は 左と中央は正常例、右は血管狭窄例)
CT検査を受けられる患者様へ
CT検査は、基本的に予約の検査です。予約時間の15分前までにはCT室にお越しください。
予約時間に遅れますと検査が出来ないことがありますのでご了承ください。造影CT検査の方は、予約時間の3時間前より食事をしないようお願いします。
目安として、午前の検査の方は朝食を、午後の検査の方は昼食を摂らないようにすると分かりやすいと思われます。水やお茶等の水分は摂っていただいて結構です。
いつも服用している薬がある場合については、医師にご相談ください(糖尿病薬について)。検査の部位によっては、更衣をお願いすることがあります。
金属類のついた服を着用していると更衣の対象となりますので、できるだけ金属類がついていない服を着用してきてください。造影CTをされた患者様は検査終了後造影剤を早く体外へ出すために、検査終了当日は積極的に水分を摂ってください。
検査後1時間~1週間までの間に発疹やかゆみなどの皮膚症状があらわれる場合があります。
このような症状が出た場合は、当院各科外来または放射線技術科にご連絡ください。- その他、質問等ありましたら検査担当技師におたずねください。