パーキンソン病による認知症とは
パーキンソン病による認知症とは
パーキンソン病と認知症は、どちらも脳の変化によって引き起こされる病気ですが、違う部分と関連性がある部分がありますので、簡単にわかりやすく説明します。
まず、パーキンソン病は主に「運動機能」に影響を与える病気です。脳の中で「ドーパミン」という物質が減少することで、体がうまく動かせなくなります。具体的には、手足の震えや筋肉のこわばり、歩き方が変わる(すり足になる)などの症状が出ます。動きが遅くなったり、バランスを崩しやすくなるのも特徴です。
一方、認知症は主に「記憶」や「判断力」に影響を与えます。特にアルツハイマー型認知症では、物忘れがひどくなったり、時間や場所がわからなくなったりします。認知症の症状は、パーキンソン病とは異なり、主に脳の「思考や記憶」を司る部分に影響を与えます。
2つの病気の関連
パーキンソン病を持っている人が、後々認知症の症状を併発することがあります。これは、「パーキンソン病による認知症」と呼ばれ、運動機能の低下に加えて、記憶力や注意力、判断力が低下することがあります。つまり、パーキンソン病では運動の問題が先に出て、後に認知症の症状が加わる場合があります。
また、認知症の中でもレビー小体型認知症は、パーキンソン病に似た運動症状(手の震えや筋肉の硬直など)が現れることが多いので、運動の問題と記憶や認知機能の問題が同時に出ることがあります。
簡単なまとめ
- パーキンソン病は、手足の震えや筋肉の硬直など、体の動きに問題が出る病気。
- 認知症は、記憶や判断力に問題が出て、日常生活に支障をきたす病気。
- パーキンソン病を持っている人が後に認知症を発症することがあるが、最初に現れる症状は異なる。
どちらも早期に治療を受けることで、症状をうまくコントロールできることがあるので、少しでも不安を感じたら医師に相談することが大切です。